終了
書斎の美術-明清の玉・硝子・金工を中心に-
開催期間
2011.03.122011.06.26
開催場所
泉屋博古館(京都・鹿ヶ谷)

明清時代には、素材の美しさと精緻な彫刻が一体となった素晴らしい工芸作品が多数制作されています。それらは中国では宮廷や文人達の書斎で愛玩されましたが、やがてその風は日本にも及んで、煎茶席などを飾る道具ともなりました。自然と人工の美が調和した明清時代の工芸作品は、清談を楽しみ清風を追い求めることを理想とした文人達の煎茶席にふさわしいものとして明治から大正期にかけて大変珍重されたようです。しかしその後、抹茶が流行すると、こうした中国工芸作品は次第に忘れ去られた存在になってしまいました。

本展では、そうしたかつて日本で愛玩された作品から、特に金工品・玉器・硝子器等を中心に他館からの借用品も含めて約70点を展示いたします。文人達が同好の士と芸術文化全般の清談を楽しんだ空間を飾った作品たち。それらから先人達が憧れた理想郷の景色を垣間見ていただければ幸いです。

なお、本展に併せ内藤湖南が旧蔵していた明清の文人の書も特別展示します。内藤湖南は京都帝国大学教授で東洋史学の泰斗として著名ですが、また書画に対して鋭い審美眼をもっていたことでも知られています。展示の書家の作品からも高潔な文人の息吹を感じていただけることかと思います(展示替あり)。

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