展覧会東京・六本木
EXHIBITION
開催中

特別展 木島櫻谷 ― 山水夢中

2023.06.032023.07.23

近代の京都画壇を代表する存在として近年再評価がすすむ日本画家・木島櫻谷(このしま・おうこく1877-1938)。 動物画で名を馳せた彼ですが、生涯山水画を描き続けたことも見逃すことはできません。何よりも写生を重んじた彼は、日々大原や貴船など京都近郊に足を運び、また毎年数週間にわたる旅行で山海の景勝の写生を重ねました。その成果は、西洋画の空間感覚も取り入れた近代的で明澄な山水画を切り拓くこととなりました。一方、幼い頃より漢詩に親しみ、また古画を愛した彼は、次第に中華文人の理想世界を日本の風景に移し替えたような、親しみやすい新感覚の山水表現に至ります。 本展では屏風などの大作から日々を彩るさりげない掛物まで、櫻谷生涯の多彩な山水画をご覧いただき、確かな画技に支えられた詩情豊かな世界をご紹介します。あわせて画家の新鮮な感動を伝える写生帖、収集し手元に置いて愛でた古典絵画や水石も紹介し、櫻谷の根底にあり続けた心の風景を探ります。 *会期中展示替えがあります *ご来館予約は不要です。 (オンラインチケットも日時指定券ではありません)  なお、混雑時には入場制限を行なう場合もございます。

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開催予定

企画展 楽しい隠遁生活 ―文人たちのマインドフルネス

2023.09.022023.10.15

東洋の山水画には、生き方の理想や文学的なテーマが隠されています。とりわけ文人画には、厳しい現実から逃避するために積極な隠遁をめざす「過激な」隠遁から、田舎暮らしのスローライフを求める「楽しい」隠遁まで、実に多種多様な隠遁スタイルが見いだせます。 「今この瞬間に意図的に意識を向け、評価をせずにとらわれのない状態で、ただ観ること」を楽しんだ中国や日本の文人たちのマインドフルネスを求めて描かれた多様な隠遁スタイルを紹介します。

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開催予定

特別展 日本画の棲み家

2023.11.022023.12.17

明治時代における西洋文化の到来は、絵画を鑑賞する場に地殻変動をもたらしました。特に展覧会制度の導入は、床の間や座敷を「棲み家」とした日本絵画を展覧会場へと住み替えさせました。その結果、巨大で濃彩な作品が増えるなど、新しい「家」にふさわしい絵画表現へと大きくシフトしていきます。 このような時代のなかで集められた住友の日本画は、むしろ邸宅を飾るために描かれたもので、来客を迎えるための屏風や床映えする掛軸など、展覧会を舞台とする「展覧会芸術」とは逆行する「柔和な」性質と「吉祥的」内容を備えています。 本展では、今日その姿を消しつつある日本画の「棲み家」に光を当てることで、床の間や座敷を飾る日本画の魅力とその行方を紹介します。

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