平成２２年、泉屋博古館は昭和３５年に財団設立してから５０年の節目を迎えます。それを記念して、館蔵の住友コレクションの名品を一年かけてご紹介する予定です。皮切りとして平成２２年春季は明治から昭和にかけての洋画を展示します。住友の洋画コレクションの全貌がうかがえる、関西では初めての機会となります。
わが国の絵画史は、明治以降西欧から洋画が急激に移入されることによって大きく変化しました。その過程において住友家第１５代当主 吉左衞門 (雅号 春翠) をはじめとするコレクターたちの果たした役割は大きく、特に春翠は印象派の巨匠クロード・モネの作品を最も早くわが国へ将来しています。

本展覧会は浅井忠、藤島武二ら明治洋画壇の隆盛期を支えた画家から、大正期の個性派岸田劉生、昭和期の梅原龍三郎、さらにクロード・モネの印象派旗揚げ前後の作品などで構成されます。

当館所蔵の近代洋画が京都初公開となるこの機会を、どうぞお楽しみ下さい。