
今に伝わる文化財は、その時代の修復や保存技術によって守られ、長い間の劣化や天災による損傷をくぐり抜けてきました。しかし、さらに長い時に耐え、次代に文化財を継承していくことは容易ではありません。今回の特集展示では、公益財団法人住友財団が推進してきた文化財修復助成により蘇った狩野山雪《歴聖大儒像》(筑波大学附属図書館)と《十一面観音菩薩像》(ケルン東洋美術館)を紹介します。
現在、筑波大学附属図書館に所蔵されている狩野山雪《歴聖大儒像》は、寛永9年(1632)に朱子学派儒学者・林羅山の求めに応じて描かれました。本作は同時代の文献史料に恵まれ、発注者などの制作状況や今日に至る伝来が詳細に判明する点において極めて重要な文化財です。またケルン東洋美術館に所蔵されている《十一面観音菩薩像》は、細やかな截金文様が施された南北朝時代(14世紀)の制作と考えらえる長谷寺式十一面観音像の優品です。同作は近年、展示の利便性から額装へと改装されましたが、今回の修理では保存の観点から掛幅装に戻すことになりました。
本展ではこれら文化財の資料的価値を踏まえながら、絵画修理の意義とその成果について、修理道具や旧表装部材なども交えながら紹介します。
主な展示品
インフォメーション
- 展覧会名
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住友財団助成による文化財修復成果
―文化財よ、永遠に2025
同時開催:「企画展 ライトアップ木島櫻谷Ⅱ」
- 会期
- 2025年4月5日(土)~ 5月18日(日)
- 休館日
- 月曜日(5/5、5/6は開館)、5月7日(水)
- 開館時間
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午前11時00分~ 午後6時00分
*金曜日は午後7時まで開館
*最終入館は閉館30分前まで
- 会場
- 泉屋博古館東京(東京・六本木)
- 入館料
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一般1200円 学生600円 18歳以下無料
- ライトアップ木島櫻谷Ⅱ・文化財よ永遠に2025の両方をご覧頂けます
- 入館券はオンラインチケットを除き、館受付での販売となります
- 学生・18歳以下の方は証明書をご呈示ください
- 20名以上は団体割引料金(一般1,000円、学生500円)
- 障がい者手帳等ご呈示の方は無料
- ぐるっとパス2025、泉屋博古館東京年間パスポートも利用可
- オンライン
チケット -
*ライトアップ木島櫻谷Ⅱ展と
共通のオンラインチケットです
*日時指定予約ではありません
*前売券はオンラインチケットのみ、
館受付での販売はありません
前売入館券
販売期間:2/1(土)~4/4(金)
料金(税込):一般1,000円、学生500円
当日入館券
販売期間:4/5(土)~5/18(日)
料金(税込):一般1,200円、学生600円
- イベント
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*予約制のイベントは、3月21日(金)正午より
ホームページにて受付開始予定(先着順)
*参加にはすべて当日の観覧券が必要です
*都合により内容を変更する場合があります
〈アートwith〉レクチャー
「日本画筆の今とこれから」
5月9日(金)17時30分~18時30分
講師:阿部悠季氏
(有限会社清晨堂)
聴講料:500円(入館料別)
定員:50名(予約制)
ワークショップ
「絵画を守り伝える技術―裏打ちをしてみよう!」
4月19日(土)
①13時00分~14時30分 ②15時30分~17時00分
講師:下田純平氏・山本一来氏
(株式会社半田九清堂)
参加費:3,000円(入館料別)
定員:各回10名(予約制)
内容:表装についてのレクチャーと、
裏打ち体験をするワークショップです。
絵の印刷された和紙に裏打ちを施します。
記念講演会「仏画研究の視点で見る
―ケルン東洋美術館の「十一面観音菩薩像」」
4月26日(土)14時00分~15時30分
講師:有賀祥隆氏(東北大学名誉教授)
定員:50名(予約制)
夕焼けスライドトーク
各回定員:50名
(予約不要・当日11時より整理券配付)
① 4月18日(金)17時30分~18時30分
講師:田所泰(泉屋博古館東京学芸員)
②5月2日(金)17時30分~18時30分
講師:野地耕一郎(泉屋博古館東京館長)
- 主催
- 公益財団法人泉屋博古館、公益財団法人住友財団
- お問い合わせ
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