終了
分館開館記念 泉屋博古館名品展第Ⅲ部 近代の絵画と工芸
開催期間
2003.09.022003.12.14
開催場所
泉屋博古館分館

昨年の、金木犀の咲き揃う10月25日に開館した泉屋博古館分館も間もなく開館一周年を迎えることとなりました。

開館を記念して、一年間をかけて泉屋博古館所蔵の名品をご覧いただく企画の掉尾を飾る展観は、「分館開館記念泉屋博古館名品展第Ⅲ部近代の絵画と工芸」と題するもので、所蔵品の中から近代、現代の日本画、洋画、工芸の三分野に的を絞って構成いたします。

明治維新が美術界に与えた影響は、はなはだ大きなものがあり、絵画の分野で述べますならば、江戸時代以前の、日本固有の絵画―今日では一般的に日本画と呼ばれている―も引き続き描かれましたが、近代西洋の絵画―洋画―が急激に流入、受容されるようになり、二者対立と言った状況が生じました。しかし、やがてお互いの長所を取り込み、生かし合う方向性で落ち着くこととなりました。これが現在の絵画界の日本画、洋画の併存と言う二重構造の源なのであります。

明治30年代以降は、日本画、洋画ともに新時代の美術として精神的、技術的にも成熟度を増し、今日の隆盛を可能とする高い次元へと到達したわけです。

工芸の動向は、西洋の近代的デザインの導入、普及によって従来の伝統工芸の近代的発展、展開が図られ、また、海外の万国博覧会等への積極的参加、輸出振興が行なわれ、公表を博した結果、基盤は、確固としたものとなりました。
本展は、近代、現代の日本画、洋画、工芸の三分野から成り立っておりますが、この三分野の作品を纏めて公開することは、初めてのことでありますので是非ご来観下さい。

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