終了
中国陶磁 美を鑑るこころ
開催期間
2006.11.032006.12.10
開催場所
泉屋博古館分館

古来、先進文化としての憧憬に加え、茶の湯という一つの世界観を加味して形成されてきたわが国の美術蒐集の歴史の中に、欧米風の美術品鑑賞のスタイルとして中国陶磁器を純粋に鑑賞の対象として賞翫する見方が導入されたのは大正中期頃からと考えられます。そして昭和初期には「鑑賞陶器」という言葉も生まれ、中国陶磁の蒐集が美術愛好家の収集対象の主たる一分野となりました。

さらに戦前の本格的な鑑賞陶磁器コレクションを礎として、引き続き戦後においても蒐集は盛んに行なわれ、コレクターの増加とともにいくつもの優れたコレクションが形成されました。それはわが国の蒐集家たちが深い見識をもって接し、その崇高な美の世界を追求してきた成果に他なりません。

今回の展覧会では、「鑑賞陶器」蒐集の過程で形成された中国陶磁コレクションのなかから、「コレクターズ・アイ」ともいうべき観点に立ち、作品が鑑賞されてきた一側面を提示し、その奥深さや幅広さ、美質を堪能し、さらにそれを可能とした日本人の高い美意識、いうなれば美を鑑るこころを感じ取って頂ければ幸いです。

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